逆境のキャリア術

外資系コンサルタントとして勤務している経験から、転職やキャリアについて発信するブログです

いい転職エージェントに出会ってあなたのキャリアを変える方法

いざ、転職するときに利用するのが転職エージェントです。
でも、“どの転職エージェントを利用したらいいのか分からない”
“これまで転職エージェントを利用してきたけど、なかなかいい転職エージェントに出会えなかった”
という経験をした人はいるかと思います。
そうした人に向けて、あなたの市場価値を上げてくれるようないい転職エージェントの見抜き方をお伝えしたいと思います。

ご存じの方も多いと思いますが、転職エージェントは、あなたを求人先の企業に紹介し、転職が決まった時に、成果報酬として年収の何割かを対価でもらう仕事です。
そのため、質の悪い転職エージェントにひっかかってしまうと、あなたのキャリアは考えずに、“すぐに受かりそうな企業ばかりを受けさせ、転職させて報酬をもらう“というエージェントに引っかかってしまう恐れがあります。

そんな悪質な転職エージェントにひっかからず、きちんとあなたのキャリアにプラスとなるいい転職エージェントを選ぶための方法を紹介します。

 

 

いい転職エージェントを選ぶための6つのポイント

1.応募者のこれまでの経歴と今後のキャリアの方向性をきちんと理解してくれること

あなたのこれまでの経験から企業にアピールできるスキルを棚卸し、今後、目指したい方向性をきちんと理解してくれる人であることが大切です。こう書くと当たり前のように思うかもしれませんが、意外ときちんと応募者の経験を理解しないまま、求人を紹介してくるエージェントもいます。

例えば、単にプログラマーだったので、同じようにプログラマーの案件を紹介するエージェントは結構います。プログラマーといっても、サーバーサイドの経験を持つ人もいれば、エンドユーザーサイドの経験を持つ人もいます。応募者の職種や業界に対する理解があり、目指したい方向性を理解できていることは、望んでいる求人を紹介してもらうために、必要不可欠です。

2.転職すべきタイミングでない時はきちんと伝えてくれること

応募者が転職を希望しているからといって、何も考えずに案件を紹介するのはいい転職エージェントとは言えません。あなたが身に着けたいスキルが今の会社でも身に着けられたり、適切な求人がないのであれば、いい転職エージェントは今は転職せずに様子を見た方が良いことを伝えます。

求人も市場に出やすい時期とそうでない時期があり、あなたが求めるキャリアを積めるポジションが常にオープンになっているとは限りません。数か月待つだけで、良いポジションが出ることはよくあります。

転職エージェントなら、今が良い求人が出やすい時期かそうでないかは分かりますので、少し待った方が良いことは伝えることができます。しかし、とにかく早く応募者に数多く受けさせたいエージェントも中にはいて、そうした人の場合、なんでもかんでも求人を紹介してくるので、そうしたエージェントとは付き合わないようにして下さい。

3.企業担当者とコネクションがあり、求人の応募の背景をきちんと押さえていること

転職エージェントが応募の背景・理由をきちんと理解していることは非常に重要です。というのも、応募の理由が「離職が相次いでおり、人員を埋める必要があるから」などネガティブな要因の場合、その企業を受けることは慎重になった方が良いからです。
もちろん、企業側は応募要項に「求人理由」を記入する欄があっても、そんなネガティブなことは書きません。

しかし、できるエージェントであれば、その企業にコネクションがあり、働いている人でコンタクトを取れる人が何人かいるので、求人の背景にネガティブな要素がないか確認することはできます。エージェントが応募要項に書いてある内容のままではなく、きちんと、募集の背景を抑えているかどうかは、あなたが転職を失敗しない上で重要ですので、かならず確認してみて下さい。

4.応募先の企業・ポジションに合わせて履歴書の内容を添削してくれる

応募先の企業・ポジションに合わせて、あなたの経歴で何をアピールするのか?は非常に大切です。求める人物像やスキルに合わせて、職務履歴書はアレンジする必要があります。

いい転職エージェントなら、事前に、「今回の応募先は、リーダーシップがあって、数人から成るUI/UXのプロジェクトを率いて、成果を上げた経験がある人を求めているので、それをアピールできるように職務経歴書を書き直して下さい」と伝えてきます。特に、人気の求人先ほど、書類で落とされる可能性は高くなるので、通過率を高めるためには、その企業やポジションに合わせて、職務経歴書を書き直すことは必須です。

そして、あなたが書き直した職務経歴書を見て、きちんと、フィードバックをくれることも大切です。
「今回の応募要項では、あなたのXXXという経験を先頭に持ってきた方が良いです」
「XXXという経験から、あなたが得た応募先の職場でも生かせるスキルを書いて下さい」
など、求人先の採用担当者から見た視点でアドバイスをくれます。エージェントは、応募者と企業を繋ぐ媒介者であり、両者の視点でアドバイスをくれるかどうかは大切なポイントです。

 

5.面接担当者の職責とアピールポイントを教えてくれる

いい転職エージェントなら、面接する担当者がどのような立場の人で、どのような役割を担っている人かを教えてくれます。これは、事前に面接担当者の情報を得られることで、担当者の職責からみて、どのような質問をされそうか?、こちらから何を聞けばよいか?を考える上で役立ちます。

例えば、現場の担当者であれば、具体的な仕事の経験やこれまでの経験で成果を上げたこと、失敗を乗り越えたこと、同僚とのコミュニケーションの取り方など、実務的な側面が気になります。

一方で、役員クラスであれば、具体的な仕事のディティールの話というよりも、その仕事によって、会社にどう貢献できたか?など経営目線で回答することがアピールポイントになります。このように、立場によって、何を聞かれそうか?何をアピールすれば良いか?は変わってきます。いいエージェントなら、面接担当者が気にしているポイントを教えてくれ、アピールすべき点を伝えてくれるはずです。

6.面接後に素早くフォローアップしてくれる

いい転職エージェントなら、面接後に、応募者と連絡を取り、面接の内容や雰囲気、上手く答えられたかをヒアリングした上で、応募先企業にフォローアップしてくれます。上手く受け答えできなかったことを担当者にフォローしてくれたり、聞きそびれてしまったことをさりげなく聞いてくれるなどしてくれます。

また、良い点、悪い点含めて、応募先担当者の評価をヒアリングし、伝えてくれます。たまに、良い点だけしか伝えてくれないエージェントもいますが、それは、上手く担当者から聞き出せていない可能性が高いです。

きちんと、悪い点も含めてフィードバックしてもらえば、もし、次の面接に進むことができれば、挽回するようアピールできますし、伝え方、受け答えの仕方を修正する良い機会になります。その意味で、必ず、悪い点も含めてフィードバックしてくれるエージェントを選んで下さい。 

いいエージェントに出会えることはあなたの人生を左右する

あなたのキャリアを築く上でプラスとなるいい転職エージェントの条件を書いてきました。当然ですが、転職活動においては、あなた自身がこれまでのキャリアを振り返り、スキルを棚卸しした上で、今後、どうなっていきたいのか?をしっかりと考える必要があります。

その上で、あなたの思いをきちんと理解してくれ、単に、求人案件を紹介して、報酬をもらうことしか考えていないエージェントではなく、求人案件の選定、職務経歴書の書き方、面接前の準備、面接後のフォローアップまできちんと対応してくれるエージェントを選んで下さい。

転職とはあなたの人生を左右する問題であり、たとえ数年しかいなかったとしても、キャリア開発やスキル形成において、非常に重要な期間となります。それが、エージェントの紹介する案件やその後の対応次第で決まるのであれば、ぜひ、この記事を参考にいいエージェントを探すことにはこだわって下さい。
いいエージェントとの出会いは、あなたの人生の方向性やキャリアを変えると言っても過言ではありません。